今回もリハビリを通して、健康や健康経営について考えてみたいと思います。
データを通して、健康経営が必要な意味を考えることができます。
まさに、働き盛りの男性はしっかりとデータを把握する必要があると思います。
介護保険でのリハビリから学ぶ
介護保険でのリハビリは、
地域にもよりますが、平均年齢70~80歳の方を対象としている場合が多く、
その分様々な方の人生経験を知ることができます。
弊社が運営する「リハビリ倶楽部」のご利用者様の平均年齢は83歳。
男性は少し若く平均75歳、女性は平均86歳ほど。
男女比率は、男性:女性=4:6ほど。
その中で、
生活習慣病(高血圧や糖尿病など)を基礎疾患としてお持ちで、脳梗塞や脳出血などになった方に関しては、平均年齢72歳。
発症時の年齢は、男性は平均64歳、女性は70歳ほど。
男女比率は、男性:女性=8:2ほど。
少し古いデータではありますが、全国の性・年齢別にみた脳梗塞の患者数と照らし合わせると、
ほぼ弊社のデータと一致します。*参考 平成11年患者調査(厚生労働省)
これが何を意味するか考えると、
生活習慣病などを基礎疾患として持ち、脳梗塞や脳出血などを発症するのは、
企業の中で管理職など重大なポジションを任せられている男性や、
まさにもうすぐ定年を向かえ、第二の人生いわゆる余暇を楽しもうとする年代の男性に多いということです。
これは前回の記事、リハビリから学ぶ健康経営で、ご利用者様からでた、
「働きながら健康に気をつけるなんて…」
という言葉を思い出させます。
一生懸命働いる人たちにとって、いつの間にか健康に対しての注意や関心が後回しにされ、
家族のため、企業のために健康が一番という当たり前なことを忘れて働くといったことになっている現状を表しています。
最近ニュースなどでも取り上げられることが多い、過労死や自殺などの労災などは、
このデータの最たる状況を表しているといっても過言ではありません。
仕事だからといって無理をしてしまう状況は、
いつの間にか健康を蝕み、病気として現れます。
目に見えることができない健康という大切なもの。
弊社、リハビリに一生懸命取り組んでおられるご利用者様からの言葉や、
ご利用者様の年齢・性別などを分析することで、
改めて働きながら健康を考えることの大切さに気づかされます。
そして、
「働きながら健康に気をつけるなんて…」
という言葉と、
生産年齢男性の多くに生活習慣病から発症する脳血管障害の方が多いといった事実から、
個人が健康に気を付けるだけではなく、
企業が働いている社員の健康を守るといった、健康経営の考え方が必要であると気付かされます。