以前の記事、データから見るメンタルヘルス対策と健康経営でも触れましたが、
今回は一昨年から始まったストレスチェック制度にも関係する、ストレスについてもう少し深く考えてみたいと思います。
現代社会においてストレスは切っても切り離せない問題の1つと言えます。
そのストレスについて会社の経営や運営に結びつけて考えたことがあるでしょうか?
ストレスとは?
そもそもストレスとは、
《生体にひずみの生じた状態の意》寒冷・外傷・精神的ショックなどによって起こる精神的緊張や生体内の非特異的な防衛反応。また、その要因となる刺激や状況。 出典:デジタル大辞典
と表されます。
防衛反応ということであるならば、ストレスを感じている状態というのは自分を守るための大事な反応であり、生きるために必要な反応と言えます。
極端な言い方をすれば、ストレス=自分を守るための反応がなければ、生きていけないとも言えます。
これは皆さんも経験したことがあるのではないかと思います。
例えば受験勉強。
受験勉強は合格といった目標に向かって、自分に負荷をかけます。自分に負荷をかけ乗り越えて成果を出す。その過程で、「辛いな」「苦しいな」などを感じ、防衛反応としてのご褒美や息抜きを必然且つ無意識のうちに自分に与えています。
ストレスを感じなければいつのまにかオーバーワークとなり、動けない状態となってしまう。つまりは病気になってしまうということになります。
仕事はストレスなのか?
仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合
仕事に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合は、増減はあるものの平成3年から平成25年までの20数年もの間50%を切ることはなく、高い水準を保っています。
本来、自分や家族を幸せに導くための手段である仕事について、半分以上の人が幸せとは逆の不安や悩み、ストレスを感じているというのが現状です。
ストレスの内容は?
強い不安、悩み、ストレスの内容
ストレスの内容の内、最も多い原因が「仕事の量・質」65.3%、次いで「仕事の失敗・責任の発生」36.6%、「対人関係(セクハラ・パワハラを含む)」33.7%、「役割・地位の変化等(昇進、昇格、配置転換等)25.0%と続きます。
以前も述べたかと思いますが、
この内容をみると、どの項目にも『コミュニケーション』が係わってくることが分かります。
仕事の質・量に関しては、上司や部下チーム内で情報共有できていれば役割分担などを行うことで量を分散でき、より質の高い働き方ができます。
仕事の失敗・責任の発生に関しても、チームビルディングがしっかりと出来ていれば、失敗をカバーし責任をチームで共有することができます。
対人関係(セクハラ・パワハラを含む)に関してなどは、よくある「そんなつもりは無かった」などに言い表せられるように、相手の立場に立って考えることができればそもそもセクハラやパワハラは起こらないのではないでしょうか。
役割・地位の変化に関しても、今まで以上の責任の発生や、今まで一緒に働いていた仲間との離れることへの寂しさや新しい環境への不安を、新しい環境でのチームビルディングが解消してくれます。
ストレスを相談できるのか?
ストレスを相談できる人の有無
そんな悩みや不安、ストレスをに対し、意外にも90.8%もの人が相談できる人がいると答えています。
ただし、これは「職場で」といったフィルターをかけていないので、友人や家族も含まれるデータとなります。
ストレスを感じた際に、誰かに相談できるというのは大変大事なことですが、家族や友人には言えず職場で孤立してしますケースもあります。
職場には家族や友人は気軽には入れません。
職場内での問題はやはり職場の中から解決する必要があります。
職場内でのストレスの解決策は職場の円滑なコミュニケーションの中から始まることが最も好ましいとSUDACHIは考えています。
会社全体の目標だけではなく、社員個人の人生の目標は何か?心や体力などをスタッフ同士が気遣っているか?そのような温かい企業風土が溢れる健康経営が今後の社会には必要ではないでしょうか?