健康とお酒

スタッフの西野です。皆さん、ゴールデンウィークですね。この休みを利用して、お友達と飲みに行く方も多いのではないでしょうか。

大人になると、いろいろなお付き合いも多くなり、そのときにお酒を飲んで、普段話せないようなことも話すことができるので、楽しいです。私達においてお酒は、古来より祝祭や会食など多くの場面で飲まれるなど、生活や文化の一部として親しまれてきました。お酒は人々の暮らしを豊かにしてきました。日本でも古くから「酒は百薬の長」と言われてきました。これは適量の酒はどんな良薬よりも効果があるという意味です。日本人においては、四季折々の自然を愛でてお酒を飲むという伝統があります。お酒は、私たちの人生を豊かで味わい深いものにしてくれる存在です。

今日はお酒をテーマに健康との関係について考えていきたいと思います。

 

お酒のメリットとデメリット

健康とお酒を考えた時、どうしてもお酒は健康を害するものだというイメージが私の中にはありましたが、『適度な飲酒なら健康によい』ということも世間ではよく言われています。これは、お酒が大好きな人がお酒を飲みたいがために言っている口実と思っていましたが、いろいろ調べてみると飲酒のメリットも結構ありました。

 

<飲酒のメリット>

  • 食事が美味しくなる

胃液の分泌を促進して消化を助け食欲が増すので食事が美味しくなります。食事の前に少量のお酒を飲むことで、胃の活動を活発化し胃液の分泌量が増え、食事の消化をよくして胃もたれを防ぐ効果があります。しかし、食事中のアルコールは飲みすぎると食欲増進をパワーアップさせ、ついつい食べ過ぎてしまう恐れもあるので適量を心掛けましょう。

  • 疲労回復、ストレス解消

アルコールには血行を良くする働きと利尿作用があるので、適度であれば身体の代謝を高め疲労回復に役立ちます。また人間の疲労には大きく分けて「肉体的疲労」と「精神的疲労」の2種類があります。肉体的疲労とは疲労物質「乳酸」やエネルギー不足が原因、精神的疲労とは脳が緊張した状態が続き集中力の低下、イライラ、やる気の低下など精神面が原因とされています。アルコールの力により血流がよくなり体温が上がって疲労感が改善され、精神面では脳内の緊張がほぐれ、仕事や悩みなどによる緊張状態から開放され、心身にリラックス効果が生まれストレスが緩和されます。このストレス発散効果が、ストレスが原因で起こる病気の予防にも役立っていると考えられます。ただし、過度に飲みすぎるとリラックスハイになり過ぎて数々の失態をしたり、体にも悪影響を及ぼしますので気をつけましょう。

  • 人間関係の円滑化にするコミュニケーションツール、

お酒には、人間関係を円滑にするコミュニケーションツールとしての一面もあります。企業社会においても、歓迎会、送別会、接待など多くの場面で必要不可欠なものです。楽しい気分を盛り上げ、人間関係を円滑にする手助けになることもあります。普段、人とコミュニケーションをとることが苦手な人も、お酒の力を借りれば楽しくおしゃべり出来たりするものです。会社の飲み会で上司や先輩と上手くコミュニケーションを図りたい人、本音で語り合いたい人にとっては、お酒は大いに役立ちます。

  • 睡眠効果

お酒を飲むとなぜか眠くなってしまいますよね。寝付きにくい夜や寝つきが悪い方には寝酒は大変効果があるようです。適度な量のお酒は興奮している脳を休ませる働きがあり、リラックスして寝つきがよくなる効果がみられます。しかし、飲み過ぎてしまうと夜中に目が覚めたり、利尿作用が頻繁に働いてトイレに行きたくなったりと睡眠の妨害をしかねますので気をつけましょう。

  • 長寿効果

少量のお酒は心臓疾患や動脈硬化を予防する善玉コレステロールを増加させ、血管を拡張させて血流をよくしストレス解消にも繋がります。赤ワインに含まれている成分「ポリフェノール」は、抗酸化作用があり老化や動脈硬化を防ぎます。また、日本酒にも「フィチン酸」や「フェルラ酸」といった抗酸化作用の成分があり同じような効果がみられ、酒粕の中にはガンに抵抗力を持つ成分や、免疫細胞を活性化させる働きがあるといわれています。

 

<飲酒のデメリット>

適量以上のアルコールを摂取すると健康によくありません。長期の大量飲酒は悪影響をもたらします。お酒を飲み過ぎると高血圧、脂質異常症、糖尿病、肥満、メタボリック症候群、動脈硬化症などの生活習慣病になる可能性が高いのです。そして肝臓でアルコールが代謝される際に中性脂肪が蓄積し、脂肪肝、肝炎、肝硬変といった肝機能障害になる可能性が高くなります。さらに膵臓炎、心臓疾患、脳血管障害など、多くの病気の原因になると言われています。またアルコール依存症をきたすこともあります。

これらの臓器障害は自覚症状のないままに進行してしまうので、定期健診などで早期発見、早期治療を心がけましょう。また、何より、適量以上のアルコール摂取は、命に関わる恐い病気の原因になるということです。アルコールを適量以上に接種している人は、過度の飲酒を控えることで、全身の臓器を休ませてあげることが大切です。健康のためにもアルコールの害を知って適量でおさめる努力をしましょう。

 

飲んだお酒は体の中でどうなっているのか

多くの人が「お酒の飲みすぎは体に悪い」と考えていると思いますが、実際、どのような影響があるのか知っている人は少ないと思います口から入ったアルコールは胃から約20%、小腸から約80%が吸収されます。血流に乗って全身を巡り、体内に入ったアルコールの大部分が肝臓で代謝されます。肝臓ではアルコールはアセトアルデヒドを経てアセテート(酢酸)に分解されます。アセテート(酢酸)は血液によって全身をめぐり、筋肉や脂肪組織などで水と二酸化炭素に分解されて体外に排出されます。摂取されたアルコールの2~10%がそのままのかたちで呼気、尿、汗として排泄されます飲みすぎると肝臓での分解が追いつかず、処理しきれなかったアルコールが血中に残り、いわゆる二日酔いとなるのです。肝臓で処理しきれないほどのアルコールが摂取されると、アセトアルデヒドの状態のままで体内に留まり、肝臓の機能障害を引き起こしてしまいます。二日酔いの症状は、まさにアセトアルデヒドが引き起こすものです。これが続くと、次第に肝臓は炎症へと向かってしまいます。肝臓は「もの言わぬ臓器」と言われ、かなり状態が悪くなるまで症状を発することはできません。二日酔いなど明らかに体の不調を感じるような飲み方は、何も言わずとも肝臓にとって酷なことなのでしょう。

 

適量なお酒の量

厚生労働省は「健康日本21」の中で「節度ある適度な飲酒」を以下のように定義しています。このガイドラインは数値を明確に示した点では画期的といえるものす。「通常のアルコール代謝能を有する日本人においては、節度ある適度な飲酒として、1日平均純アルコールで20ℊ程度である。」「飲酒量の単位」の項でも説明していますが、20ℊ とは大体「ビール中ビン1本」「日本酒1合」「チュウハイ350mL缶1本」「ウィスキーダブル1杯」などに相当します。この数値は日本人や欧米人を対象にした大規模な疫学研究から、アルコール消費量と総死亡率の関係を検討し、それを根拠に割り出されたものです。缶ビール350ⅿℓ を2本飲めば、適量を超え、体には害になるということです。適量には個人差があり、同じ人であってもその日の状態によって酔い具合が異なるため、一概にいうことはできません。

また高齢になると、体力とともにアルコールの代謝能力が低下していきます。短期間でアルコール依存症に陥りやすいので注意が必要です。年相応の適量を心がけることが、お酒と長く付き合う秘訣です。

 

お酒との付き合い方について

ここで、公益社団法人アルコール健康医学協会が推奨している、「適正飲酒の10か条」を紹介したいと思います。

1.談笑し 楽しく飲むのが基本です

2.食べながら 適量範囲でゆっくりと

3.強い酒 薄めて飲むのがオススメです

4.つくろうよ 週に二日は休肝日

5.やめようよ きりなく長い飲み続け

6.許さない 他人(ひと)への無理強い・イッキ飲み

7.アルコール 薬と一緒は危険です

8.飲まないで 妊娠中と授乳期は

9.飲酒後の運動・入浴 要注意

10.肝臓など 定期検査を忘れずに

出所:公益社団法人アルコール健康医学協会

 

健康とお酒のまとめ

今回は、健康とお酒について考えてきました。お酒のメリットとデメリット、効果などを紹介しましたが、大切なのは「飲んでも適量を守ること」=「お酒をマネジメントすること」です。昔から言われるように、「飲んでも飲まれるな」ですね。

適度なお酒は心身をくつろがせ、またコミュニケーションを円滑にしてくれます。適量のお酒は、人生の良きパートナーとなるものです。アルコールのせいで病気になり、医者から飲酒を制限されることになったら、大好きなお酒も飲めなくなってしまいます。またみんなでお酒を囲むひとときを楽しむためにも、他人に無理強いしないなどのマナーを守り、自分自身も飲みすぎないよう気をつけましょう。この機会に見直してみてはいかがでしょうか。いつまでも健康で安全で楽しくお酒を楽しんで下さい。私もゴールデンウィークは楽しくお酒を飲みたいと思います。

 

ライター:西野大助

富山医療福祉専門学校理学療法士学科卒業

【理学療法士】

リハビリ専門職である理学療法士国家資格取得後、約10年富山県内の総合病院で急性期医療から回復期医療、在宅医療のリハビリに従事。その後SUDACHIに入社。パーソナル事業部の責任者を務め、主にパーソナルトレーニングや集団でのパフォーマンス指導や姿勢指導、傷病予防などの分野を担当している。また、病院在籍中から現在にかけてスポーツ分野での障害予防などにも積極的に取り組んでいる。


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