健康経営と評価指標③

前回からご紹介している、健康経営銘柄の「評価のための5つのフレームワークと具体的な評価指標例」のうち制度・施策実行について、今回は考えてみたいと思います。

弊社が関わった企業様の間でも、「実際に健康経営って何をすればいいの?」というご意見をお聞きします。具体的事例も参考にご紹介します。

 

健康経営の具体的施策

健康経営のための制度・施策について、

• 従業員の健康状態や取組に係る課題把握

• 従業員に対してメンタルヘルスに関する各種チェックの実施状況

• 労働時間の管理に関する制度や施策の実施状況

が健康経営銘柄の評価に位置付けられています。

 

経済産業省が公開している「健康経営銘柄2017レポート」によると、

SCSK株式会社様では、「健康わくわくマイレージ」として、健康に資する5つの行動習慣の定着度合と、健康診断の結果を評価してインセンティブを支給する制度を策定し、健康増進に資する行動習慣の定着に取り組むとともに、健康リテラシーの向上をねらい、集合教育やeラーニングによるリテラシー研修を実施されています。

株式会社大和証券グループ本社様では、ポイントインセンティブやその他の取り組みとして、腹八分目プログラム、ウォーキングチャレンジ、人間ドック補助、禁煙プログラム、重症者対策、従業員への啓発(Eラーニング等)、女性の健康キャンペーン、健康増進の自助努力を給与に反映するポイントインセンティブの仕組み、ワークライフバランスの推進(19時前退社、年休取得)など、さまざまな施策を展開されています。

どちらも、インセンティブをつける施策を中心に、習慣をつけること、知識を身に付けることを重点的に実施されています。健康は重要であると誰もがわかっているが、つい後回しになってしまうといった状況を、インセンティブをつけることによって取り組みやすい仕組みを作り、また、そもそも健康リテラシーを高めることで、社員自らが率先して健康への意識付けをできるようにしているのです。

 

健康経営はマネジメント

これは、まさしくマネジメントの考え方です。

弊社が考える管理者に必要なマネジメントの要素と「評価のための5つのフレームワークと具体的な評価指標例」を当てはめると、

 

1.戦略・戦術の立案 … ビジョンの提示(経営者による経営理念と方針の決定)

2.業務プロセスの管理 … 戦略への落とし込み(制度・施策実行)

3.実績(成果・結果)の管理 … 戦略への落とし込み(評価・改善)

4.組織管理(最適化・適材適所) …組織の最適化(組織体制)

5.部下の健康管理 … 組織の最適化+人材育成(制度・施策実行 ≒ 健康リテラシー向上)

6.部下のモチベーション管理 … 組織の最適化+人材育成(制度・施策実行 ≒ インセンティブ)

と考えることができます。

 

そもそも健康経営は、

「従業員の健康保持・増進の取組が、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えのもと、健康管理を経営的視点からとらえ、戦略的に実践すること」

であるため、マネジメントの要素が必要となります。「実際に健康経営って何をすればいいの?」といった問いには、経営理念や方針を立て、組織体制を構築したのち、「健康をマネジメントする」といった言葉が最も最初の答えであると弊社は考えます。健康をマネジメントするというのは、社員一人ひとりの健康リテラシーを高めることが重要です。例えば、「禁煙せず病気になっても良い」「自分は今病気じゃないから関係ない」といった人に、いくら行動変容を促しても行動習慣は変わりません。そのために様々な制度・施策を行うのですが、「ヒト」が最も重要な経営資源であると考えるならば、「ヒト」が自ら健康に対して考えることができるよう、成長を促すような取り組みが必要であると弊社は考えます。

そこから、各企業の規模や考え方によって、実際に行う制度・施策を決定していくことになります。上記のような、健康保険組合と協力することも1つの要素ですし、椅子の代わりにバランスボールを使用してデスクワークを実行することも1つです。

ただし、根本にあるのは、社員一人ひとりの健康リテラシーを高め、社員一人ひとりが充実した仕事とプライベートを送ることができ、会社の生産性が向上することが目的であることを忘れてはいけません。


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