健康経営はブランド化

生産年齢人口が今後ますます減少し、企業における「ヒト」への投資はさらに加速すると考えられています。このような中で、健康経営を取り組む企業は大手企業を中心に増加傾向にありますが、経済産業省が行なった健康経営調査の回答率において、上場企業でも20%未満に留まっており、中小企業においてはさらに認知度も低いことから、今後も健康経営を実践する企業や認知を進めていく必要があるとされています。

今回は、健康経営や健康投資を進めていくことの意義はどのようなものがあるのか?について、経済産業省アクションプラン2017(案)*平成29年3月31日 から、特に健康経営の取り組みはブランド化につながることについて考えてみたいと思います。

 

健康投資を進める意義

アクションプラン2017(案)の中では、健康投資を進める意義として

・少子高齢化等により労働力が限られていく中、人財投資は全ての組織にとって持続的成長のカギ

・人財投資を通じた従業員の健康増進(健康経営)に取り組む意義を普及させることで、経済の持続的成長と同時に、“生涯現役社会”の構築を目指す

といった2つの意義が述べられています。

 

経済の持続成長=企業の成長

経済の持続成長、生涯現役社会の構築と観点において、アクションプラン2017(案)では、次のようなことが記載されています。

1.健康投資の裾野拡大に向けて、取組が遅れている企業・業種への普及促進を進めると 同時に、取組企業への各種支援策を整備し、取組企業から取引先への啓蒙や、取組企業の従業員からその家族に取組を広げていくこと等を通じて、中小企業や地域へと横展開していく。

2.加えて、より質の高い健康経営に取り組む企業がより評価される環境を整備することで健康経営の質の向上を推進するともに、これらの健康課題・ニーズに応えるヘルスケアサービスの更なる需要の喚起を図っていく。

3.これらの施策を通じ、健康経営を企業文化として根付かせ、企業による継続的・自主 的な健康投資を促進することで、国民が生涯現役で活躍し続ける「生涯現役社会」を構築し、国民一人ひとりが享受できるヘルスケア産業の創出・育成を図る。

経済の持続成長と聞くと、大変規模の大きい話しに聞こえますが、1社1社の企業の成長が経済を好循環に回していくといった観点であれば、少し身近に感じるのではないでしょうか?これは上記の2.の部分、つまり健康経営に取り組む企業がより評価される環境を整備という部分、つまり健康経営銘柄やホワイト500といった「ブランド化」という観点です。

 

健康経営はブランド化

企業が成長するには様々な要因が必要ですが、その中心は「ヒト」であることは言うまでもありません。超高齢社会を向かえるにあたり、どの企業も「ヒト」の確保が重点課題となっています。その「ヒト」つまりリクルート市場の立場から考えると、健康経営銘柄やホワイト500に認定されている企業は、「安心して勤められるホワイト企業だ」といった認識が学生の間には広がり、就職するにあたっての1つの判断材料になっているのです。

その他、もちろん健康経営銘柄といった名称からも、「投資の観点からもメリットがあります。

ジョンソン&ジョンソングループが、世界250社、約11万4000人に健康教育プログラムを提供したところ、健康投資1ドルに対して、3ドル分の投資リターンがあったとされ、企業業績にも影響があることが欧米を中心に実証されています。

その他、厚生労働省が行う、健康寿命を延ばそうアワードの受賞企業や株式会社日本政策投資銀行の「健康経営格付」を取得した企業について、TOPIXとの比較において、株価が優位に推移しており市場から高く評価されていることがうかがえるといった報告もあります。

このような観点から、まだまだ健康経営について認知度が低い中小企業においては、なおさら健康経営を実践することがブランド化につながっていくことになるのです。


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