健康と整理整頓

 

スタッフの西野です。今日から新年度。桜の時期となり、ワクワクする気持ちで今日をむかえましたが、弊社も本日から本年度の仕事始めです。

新年度といえば、新入社員の入社や人事異動など、新しい環境の中で新たな1年を迎える時期です。この時期にやっておきたい事として、『整理整頓』があります。

さて、皆様の机の周りは、今どんな状況でしょうか? 引き出しを開けるとゴチャゴチャなんてことはないでしょうか?書類が山積みで、捨てられない資料などを溜めたりしていませんか?毎日仕事で使う机の周りの整理整頓は行き届いていますか?

『自分はどうなんだ?』と言われてしまいそうなくらい、自分自身も昔から整理整頓が苦手で、昔から、何処にしまったか忘れてしまい、探し物をして、クタクタになることも多かったです。

ビジネスシーンでの整理整頓は、仕事の効率が上がったり、集中力が増すなどの効果があると言われています。また日常生活において、整理整頓を行うことが健康や幸せにも結びつくといった本も数多く紹介されています。今回は、「整理整頓」と「健康」との関係性について考えていきたいと思います。

 

整理整頓とは?

皆さんは「整理」と「整頓」の意味の違いをご存知でしょうか?どちらも、「片付ける」「整える」などと、似たような意味に思われがちですが、実は両者は違った意味を持っています。

まず「整理」は、乱れた状態にあるものを整えること、不要なものを取り除くことを意味します。『整頓』は、整った状態にする、片付けることを意味しますが、整理のように不要なものを取り除くという意味はありません。整頓の「頓」も「整える」という意味で、とにかく整えること、正しい位置にきちんと置くのが「整頓」です。
整理整頓」と使われていますが、反対にした「整頓整理」とは誰も使っていません。つまり、無駄なものを捨てる「整理」をした後、正しい位置に置く「整頓」をした方が良いことが意味の違いからも理解できます。

これに従って、私達が今から机の周りを整理整頓するとしたら、このような手順になります。

まずは整理からですが、机の上、引き出しの中、足元の不要な物を捨てることからはじめます。必要な物だけが残った状態で、次に「整頓」を行います。収納する場所を決め、片付けていきます。ほとんど使わない物などは机の上に置かないようにします。まずは捨ててから、整えることが重要なのです。不要な物を整頓することがないようにしましょう。

また、整理整頓はモノの整理整頓をすることに使われることが多いですが、私達は『ココロの整理整頓』も日々の生活で必要になってきます。

モノの整理整頓で、不要なモノを捨てる・整えると同じように、ココロの整理整頓でも、不要な悩みやストレス、つまり健康を害する不要なココロを捨てることで、気持ちを整えることができ、日々の生活に余裕が生まれ、健康的なココロを手に入れることができると思います。

また、モノとココロの整理整頓は繋がっており、モノが片付いていなかったり、要らないモノが溜まっている時というのは、精神的にもイライラしていたり、ストレスが溜まっていたり、悩み事があったり、ココロが乱れている状態であることが多いような気がします。結果的に心身ともに不健康になっていきます。つまり整理整頓のサイクルが崩れると、それが健康を脅かすことにも繋がります。

 

 

整理整頓のメリット

冒頭にも述べましたが、整理整頓を行うことで仕事においてもよい効果が出てきます。実際に整理整頓をすることで、仕事でどのような効果が期待できるのでしょうか?

  • 集中力が上がる

仕事場を整理整頓すると、仕事中に目に入る物が減って気が散ることが少なくなるので、集中力が上がる、もしくは維持しやすくなります。そうなると、今までよりも効率良く仕事ができるようになります。それまで定時を過ぎてもなかなか終わらなかった仕事が、早く終わることができ、今までより早く家に帰ることができたり、他のことに時間をかけることができるようになります。

  • 思考がまとまりやすくなる

考えごとをしたいときは、すっきりとした空間でおこなう方がよいアイデアが出やすいでしょう。漫画家や小説家がアイデアを喫茶店などで練ることもが多いのは、仕事場よりもものが少なくすっきりとした空間であるから、という理由もあるそうです。色々な物が机の上にあると、気が散って集中力も落ちてしまうので、机の上には必要最小限の物を置くほうが良いでしょう。

  • 作業ミスが減る

仕事場の整理整頓をすると、自分の周りの物が減り、頭の中もスッキリします。そうすると、忘れ物や無くし物が減ったり、仕事での作業や確認ミスが減ったりするかもしれません。会議で使う大事な資料を無くしたり、ちょっとしたミスが減ったりします。少しの確認のミスで、大きなロスが生じるのはとっても勿体ないです。実際に私も整理整頓をしたら、物を無くすということはかなり減りました。整理整頓をすることで気持ちに余裕が生まれ、確認ミスを減らす効果が期待できます。

  • 探し物をする無駄な時間が減る

整理整頓がおろそかになると、必要な資料が見つからない」「データをどこに保存したかわからない」など、探欲しい資料を探すのにかなり時間がかかります。整理整頓ができているかどうかで、探し物をする無駄な時間の発生割合が全く違います。仮に、毎日10分間探し物をしているとします。100日なら1,000分(約17時間)を浪費している事になります。これが1年、いや10年続くとどうなるでしょう?探し物をする時間は仕事をしていないので、本当に無駄な時間になってしまいます。整理整頓を行い、探し物をする無駄な時間や労力をかけないようにしましょう。

限られた時間内で、最大の成果を上げるためには整理整頓は大変重要です。

整理整頓はできるビジネスマンが日々実践している、結果を出すための極意と言えるでしょう。机の周りは、心の状態のバロメーターとも言えるので、忙しい時こそ身の回りの整理整頓を意識しましょう。

 

整理整頓の方法

上手に整理整頓するために知っておくべきポイントを簡単にご紹介します。

  • 不要な物を徹底的に捨てる、すぐにその場で即断即決で処理する習慣をつける。
  • 大切な物、頻度の高い物などの置く場所の固定化する。何処に何がどれくらいあるかを考慮して、全般的に同じ物は固めるようにする。
  • 使用した物は、必ず元の場所に戻す。すぐに戻す習慣をつける。
  • 定期的に整理整頓する日を設ける。毎週◯曜日は必ず整理整頓をしたり、毎月◯日はいらないものを捨てる日にするなど

 

整理整頓の注意点

  • 片付けを後回しにしない

休日にまとめて家中の掃除をして整理整頓をしよう!と考えると失敗しがちです。散らかしたら片付ける、ものを出して使用したらすぐにしまうなど、日常で片付ける習慣を身につけましょう。後回しにすればするほど、どんどん片付けることができなくなります。

  • 収納する箱やケースなどを増やさない

整理整頓ができない方は、「整理」をしないで「整頓」だけをしている傾向があります。

無駄なものを処分するのではなく、収納しようとするので、収納箱など余計なものを増やしてしまいます。収納箱やケース自体が場所をとるので、極力増やさないようにしてください。

スペースがあくと、つい収納ボックスを置きたくなるものです。しかし、収納ボックスを置くことで、そこに入れるものがさらに増えてしまうので注意が必要です。空間の多いスッキリとした部屋を保つようにしましょう。

 

整理整頓と健康について

整理整頓をしないと日常生活に様々な問題が発生します。場合によっては身体にも悪影響がでてしまいます。どんな事が起こりえるのか考えてみましょう。

  • ハウスダストによる健康被害

床が散らかっている部屋は、掃除機がかけられないのでホコリが溜まっていきます。また、居住空間にダニが繁殖すると、ダニの糞や死骸はアレルギーの元になります。掃除をしないと糞や死骸が溜まっていきます。それが空気中に舞って人が吸ってしまいます。部屋の掃除をしない人は、アレルギー性鼻炎を持っていることが多いです。それはだいたいの場合、部屋のあちこちに溜まったホコリの影響によるものです。私達はハウスダストによりアレルギー疾患や免疫力の低下を引き起こします。つまり部屋を不衛生にしていることで、病気を誘発する確率が高くなっていきます。

  • 精神疾患、心の病にかかりやすい

一般に片付けるのが極端に苦手な方は多動性注意疾患(ADHD)などの発達障害を持っている可能性があります。ADHDの人は「注意欠陥・多動性障害」とも呼ばれ、細かい点に注意がいかないとか、慌ててしまうだとか、周囲からは、あわてんぼうと思われがちになります。このため、優先順位をつけたりするのが苦手で、整理整頓も不得意になる、と言われています。

もちろん、何らかの疾患が理由で片付けられないという方も多いでしょう。しかし、中には片付いてない汚部屋に住んでいると精神的な疾患にかかりやすくなる見方もあります。この場合はADHDではなく、抑うつ傾向を示しやすくなるようです。明確な医学的根拠があるわけではありませんが、人間が周囲の環境から多大な影響を受けるのは間違いありません。整理整頓ができていない所で暮らしていることで、心身のバランスが崩すことが、精神的な疾患を引き起こす要因の一つになりますので、注意が必要です。

  • ストレスの増加

整理整頓をしないと、いろいろな日常生活場面でストレスを感じてしまう可能性があります。例えば、探し物に時間を取られ、仕事が捗らない、家を出ようとした時に鍵が見つからない、人と会う約束の時間に間に合わなかったりなど、間接的にストレスを感じてしまう事にも繋がります。整理整頓ができていない状態は人生を満喫するのにあたり理想的な状態とは言えません。

 

まとめ

今回のテーマは整理整頓でしたが、内容について調べたり記事を書くにしたがい、自分に当てはまる所がいくつかあったので、これを機に、整理整頓をする習慣をつけ、より快適に生活が送れるようにしたいなと思いました。皆さんも日々の忙しい生活でストレスと不必要なものがどんどん溜まっていないでしょうか?実際に部屋の中のモノを整理整頓するだけでも、スッキリした気持ちからココロに余裕が出てきて、それだけで楽になれます。常にココロの余裕を持てることが、健康にも結びついていきます。仕事やプライベートでも、ストレスや不要な悩みを抱えているなと思ったら、まずは整理整頓から始めてみませんか。ふっとココロが落ち着くかもしれませんし、ふと良いアイデアも浮かんでくるかもしれません。

また、整理整頓は一時的なことではなく、全員で継続して取り組むことも大切です。全員でやると決めたのに整理整頓が苦手な人や、サボってやらない人がいたら必ず声をかけて一緒に実行しましょう。大事なのは注意することではなく、全員で実施し、チェックする事です。近年、企業や病院でも5S活動をしておられる所も多いと思いますが、整理整頓を継続する工夫や仕組み、仲間が必要だと思います。そして整理整頓を通してコミュニケーションを行いながら、チームワークも一緒に高めていきましょう!

私も、本当に苦手な所ですが、実践していきたいと思います。皆さんも新年度をスッキリ迎えるために、身近な所から整理整頓を行ってみましょう。

 

 

ライター:西野大助

富山医療福祉専門学校理学療法士学科卒業

【理学療法士】

リハビリ専門職である理学療法士国家資格取得後、約10年富山県内の総合病院で急性期医療から回復期医療、在宅医療のリハビリに従事。その後SUDACHIに入社。パーソナル事業部の責任者を務め、主にパーソナルトレーニングや集団でのパフォーマンス指導や姿勢指導、傷病予防などの分野を担当している。また、病院在籍中から現在にかけてスポーツ分野での障害予防などにも積極的に取り組んでいる。

最近結婚し、仕事でも家庭でも頑張ろうと意気込んでいる。